なぜかあのひとは私を警戒させないし、緊張もさせない
わたしは人と食事をするのは苦手だが、あの人とだけは苦にならない
あのひとはわたしを批判しない、でもなにか遠慮しているわけでもない
かわいらしいのだが、甘えたり、媚びているわけではない
べとつかないかわいらしさだ
こどもみたいだったり、母親みたいだったり
苦労しているせいなのか、生まれついてのものなのか、いつも明るい
それは無理をした明るさでも、浅はかさ故の明るさではないようだ
明るさをもちながら、自分が死んだときのことも考えている
なんだか不思議な人だ