左利きをなめんじゃねぇぜ
ある会社から、「左利き用の製品をかんがえているんでっけど」という、アンケートがあった。おもしろそうなのでやってみた。もちろんまじめな内容だったし、まじめに回答した。その会社らしいアプローチだなとおもった。(良い意味でね)
だが、ちと、ピントがずれてるかなー と思った。
左利きは、「不自由さのなかを華麗に適応」して生き抜く、柔らか頭の種族なので、左利き専用品をつくってもらう必要はないんだがなーと思った。なんか、無用に哀れに思われているのだろうか。そんなんだったら、とっくに左利きは絶滅してそう。
また、専用品をあてがわれて軟弱者として育てられたら、ピンチをとんちで脱出するみたいな柔らか頭は育たず、単に「ちょっと変わってる、左利きで気の毒な子」になっちゃうじゃないかっ!
しかも、専用品がない環境では「はさみも使えない、ぶっきような子」のレッテルを貼られまくり。
いあー、自尊心が損なわれるなーきっと。
個人的に左利きであることを呪う機会とは
バッティングセンターで、左用打席が少ないとか
PCマウスやゴルフクラブの製品バリエーションが少ないとか
そいった「物理的に数がないっつので、楽しめない」とか、
少数派なので、マーケティング的に無視されやすいという程度の話。
たいていの道具はいつの間にか使える様になってしまう。
40年以上左利きをやっているが、どうしても右手でうまく出来ないのは、
ボール投げとバットなど竿ものの振り回しだけである。これらだって、出来ちゃう人も沢山いる。
それ以外はまぁなんとかなってしまう程度には、両手が使える。
右利きの人の話を聞くと、「それって、ほっとんど日常で左手の出番がないっつーことかい」という程左手を使わないか、単純労働に従事されているらしい。
たとえば、右利きの方、消しゴムって左手でつかいます?やっぱり右手?
わたし、字は右手、その際、消しゴムは左手で持って、左手は消字に臨戦態勢
「いつでも消しまっせー」と右手のミスを待っている。
私が聞いた所によると、
消しゴムも右手で使う右利きの人は
右手御大、字を間違う
→右手御大、えんぺつを置く
→右手御大、消しゴムを持つ
→右手御大、消す
→右手御大、消しゴムを置く
→右手御大、えんぺつを持つ
つう段階をもって、誤字を修正するらしい。
その間左手は、「紙を押さえる」という単純労働を延々とやっている。
こりでは右脳、ちっちゃくなっちゃいます、きっと。
私の場合だが、
右手様、字を間違う
→右手様、ご休憩
→左手様、ご入場
→左手様、消去作業
→左手様、ご退場
→右手様、ご入場
この間、机の上には、何も置かれず、何も取り上げられない。
右手様はご休憩中は紙を押さえておられます。
てなわけで、左利きは、甘やかされなくてもぜんぜん大丈夫なの。